早春の城下町を彩る「町屋の人形さま巡り」が１日、新潟県村上市中心部の旧町人町一帯で始まった。商店主らでつくる「村上町屋商人（あきんど）会」の主催で、２４回目となる今年は昨年よりも７軒多い５４軒が参加した。ウイルス禍の影響で参加店舗が減っていたが、徐々ににぎわいが戻ってきた。

　江戸時代から魚の販売を手がけていた同市肴町の「ギャラリーやまきち」では、江戸中・後期のひな人形が並ぶほか、豊漁を祝う恵比寿（えびす）様や大黒様などの商家らしい人形が飾られている。

　オーナーの男性（７２）から説明を受けた新発田市の女性（７５）は「歴史を感じ、町の人たちが先祖を大切にする気持ちが伝わってくる」と満足げ。オーナーの男性も「いろんな人に会えるのが楽しみなイベント。人形と共に町屋の造りも楽しんでほしい」とほほ笑む。

　４月３日まで。２５、２６日には新潟－村上駅で臨時列車「快速ひな街道Ｓｈｕ＊Ｋｕｒａ」が運行される。問い合わせは市観光協会、０２５４（５３）２２５８。