企画展「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」を開催中の県美術館で19日、小説家の原田マハさんと、同展の学術協力を担った棟方志功の孫、石井頼子さん(南砺)が対談した。原田さんは「棟方の大ファンである私にとって、こんな夢みたいな展覧会はない。作品の世界に深く没入することができた」と語った。
同展は板画や肉筆画を中心とした97作品に加え、挿絵を手がけた本やデザインした包装紙など計240点を展示している。
原田さんは棟方の出世作となった板画の大作「大和(やまと)し美(うるわ)し」を挙げ、「私の中では世界遺産レベルの素晴らしい作品」と力説した。同作をきっかけに思想家、柳宗悦(むねよし)らの知遇を得たエピソードも臨場感たっぷりに紹介。石井さんは「目の前で一連の出来事を見てきたかのよう」と笑った。
同展は5月21日まで。県美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会、県など主催。