金沢能楽美術館(石川県金沢市)は、特別展「翁―大名細川家の能の世界―」を2020年12月12日(土)~2021年1月31日(日)に開催します。
室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した能は、日本の代表的な古典芸能として海外でも高い評価をうけています。江戸時代に肥後熊本54万石を治めた大名、細川家では、初代・細川幽斎(藤孝)を始め、歴代の藩主が能の文化に心を寄せ、藩主たちも自ら舞台に上がりました。そのため、細川家の拠点となった熊本や東京には、能面・能装束・楽器や小道具など約900点の能楽コレクションが伝来しています。
この能の原点ともいわれる演目「翁」は、翁面をかけることで演者は神になり、その舞によって世の安泰を祈願する特別な演目です。
本展では江戸時代の正式な上演スタイルである「翁付五番立」に基づき、「翁」を中心に神・男・女・狂・鬼の5つのジャンルを細川家伝来の名品によりご紹介します。完成された造形美を誇る能面をはじめ、綺羅を尽くした能装束、意匠を凝らした能道具類や貴重な伝書たちが、観る人を深く豊かな能の世界へと誘うでしょう。
主催者の都合や天候等により、催しの予定が変更されることがあります。ご利用の際は、主催者等に必ずご確認ください。