2月19日から3月28日まで、福井市美術館で、日常にある素材を風景の一部に見立てた写真やジオラマ作品を披露する「MINIATURE LIFE展 田中達也 見立ての世界」(福井新聞社後援)が開催される。インターネット上を中心に作品を発表し人気を博しているミニチュア写真家の田中達也さんが、カニを恐竜に見立てた福井だけのオリジナル作品や、コロナ禍の現代社会を描写したものなど約170点を展示。思わず笑顔になってしまうミニチュアの世界が訪れた人を楽しませている。
田中さんは2011年から、日用品とジオラマ人形を使った作品をインターネット上で発表してきた。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックも担当した。
会場の写真やジオラマ作品は全て撮影可能となっている。制作に当たり越前がにを取り寄せたという新作は、首長竜をモチーフにした。甲羅やはさみなどを恐竜の化石に見立て、周囲には観客の人形を配置。田中さんの発想力豊かな世界が表現されている。
水色のマスクで海やテントなどを表現した作品は、「コロナ禍だからできた作品。日常生活は工夫次第で面白くできる」という田中さんのエールが込められている。
パンを電車に見立てた「新パン線」は実際にパンが走る仕組みになっている。福井駅の看板も飾られている。
田中さんは「なんでもない日常生活ほど視点を変えると違った世界になる。生活を楽しむという気持ちになってくれれば」と話す。20日には田中さんのトークショーも開かれる。休館日は24日、3月1、8、15、22日。観覧料は一般1100円、高校・大学生800円、小中学生500円。
お問い合わせは 福井市美術館=電話0776(33)2990。
主催者の都合や天候等により、催しの予定が変更されることがあります。ご利用の際は、主催者等に必ずご確認ください。