敦賀・若狭 イベント

福井県 敦賀・若狭 見る

禅と書~若狭の系譜~

福井新聞

 近代日本をけん引した思想家、西田幾多郎と鈴木大拙=ともに石川県出身=に影響を与えた若狭の禅僧と書を紹介する企画展「禅と書~若狭の系譜~」が、おおい町岡田の若州一滴文庫で開かれている。同町出身の作家、故水上勉さんが収集した禅僧の書、著書などから2人と若狭、禅と若狭の強い結びつきをうかがい知ることができる。

 2020年の2人の生誕150年に合わせ企画した。西田は哲学者で、日本の哲学を世界レベルまで引き上げた。鈴木は近代日本最大の仏教学者と評された。展示では2人と僧侶、文化人らとの関係、系譜が図で一目で分かるようになっている。

 それによると2人が禅を学んだ高僧、雪門玄松(せつもんげんしょう)(1850~1915年)は、おおい町大島出身の大拙承演(だいせつじょうえん)の弟子。雪門は西田と鈴木に影響を与えただけでなく、晩年はおおい町の海印寺、高浜町の真乗寺に滞在し、若狭で亡くなったという。幼い頃、禅寺に預けられ造詣が深かった水上さんが雪門の生涯を記した著書「破鞋(はあい)」を展示している。

 大拙と同じ大島出身で同じ師に学び、間接的に雪門ともゆかりのある臨済宗の幕末の僧は儀山善来(ぎさんぜんらい)。「一滴の水も大切にせよ」という言葉を残し、一滴文庫の名前の由来にもなった。

 書6点のうち、悟りを得ればどんな事態でも心が穏やかなことを表す言葉「天下太平春」、いかなるときも自然体であることを呼び掛ける「快活」は、太く力強い筆致が印象的だ。

 鈴木とともに欧米を巡り、禅の教えを世界に広めた高浜町出身の僧、釈宗演の書も並ぶ。「達磨(だるま)画賛」はぎょろりとした目と、どっしりとした雰囲気の達磨大師を描いた。流れるような達筆で禅僧の言葉を書いた鈴木の書や西田の作品も見ることができる。

 学芸員は「幕末明治に道を示した知識人、僧の知識体系の中に若狭の禅があった。書から禅を感じ、その背景に若狭があることも感じてほしい」と話している。5月31日まで。火曜休館。


主催者の都合や天候等により、催しの予定が変更されることがあります。ご利用の際は、主催者等に必ずご確認ください。

詳細情報

期間
2021年3月26日~2021年5月31日
会場
若州一滴文庫
住所
919-2116 福井県大飯郡おおい町岡田33−2−1
地図
Googleマップでルート検索
リンク
福井のイベント情報は「ふうぷらす」⇒ https://www.fukuishimbun.co.jp/feature/fu/

敦賀・若狭 イベント