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描かれた女たち展 女性像にみるフォルム/現実/夢

福井新聞

 西洋画の影響を受け、明治以降の日本の絵画界は大きな変化を遂げた。とりわけ女性をモチーフとした人物画は、遠近法や陰影技法を取り入れた立体感のある写実的なヌードが生まれ、西洋の模倣に飽き足らず独自の画風を試みる画家も現れた。明治以降の女性画の変遷と時代背景をひもとく企画展「描かれた女たち展 女性像にみるフォルム/現実/夢」(福井新聞社共催)が6月5日、福井市美術館で開幕する。

 笠間日動美術館(茨城県)のコレクションから、75人の画家が描いた油彩画を中心に76点を紹介する。

 第1章は「フォルム」と題し、身体美の表現の移り変わりに焦点を当てる。明治期に近代洋画の父とされる黒田清輝に学び、フランスでラファエル・コランに師事した岡田三郎助の「裸婦」は、西洋人を思わせる顔立ちと乳白色の肌、8頭身のプロポーション。単なる裸体(ネイキッド)の写生と一線を画し、「美の象徴」という芸術性を込めたヌードには、西洋に追いつけ追い越せという国威発揚の時代背景が見てとれる。

 やがて個性を追究した実験的な作品も生まれる。萬鉄五郎の「裸婦」はフォーヴィスム的な激しいタッチと、キュビスムを思わせる直線的な筆遣いが共存。デフォルメは、独自の画風に挑んだ試行錯誤の跡だ。

 第2章は「現実」がテーマ。畑仕事の合間に草むらで一息つく着物姿の女性を描いた湯浅一郎の「緑陰」や、幼子を寝かしつける母親を描いた満谷国四郎の「かりそめの悩み」など、現実社会に生きる女性の姿を見ていく。

 老舗画廊の女性副社長を描いた4点は、洋装から和装まで画家によって三者三様の描き方だが、いずれも毅(き)然とした表情。奔放な画家と対等に渡り合った画商としての強さがにじむ。

 第3章は「夢」と題し、想像の世界に置かれた女性像をひもとく。和田英作の「近江石山寺紫式部」は、月夜に思索にふける紫式部を遠近感や陰影を効かせて描き、西洋技法と日本的画題を融合させた。

 福井市美術館の学芸員は「モチーフの女性を通して画家が表現しようとしたことの変遷をたどり、社会が女性をどう見たかという時代背景の変化を感じてほしい」と話す。

 7月11日まで。一般千円、高大生800円、小中学生500円。団体は100円引き。障がい者と介助者は無料。

 お問い合わせは 福井市美術館=電話0776(33)2990。


主催者の都合や天候等により、催しの予定が変更されることがあります。ご利用の際は、主催者等に必ずご確認ください。

詳細情報

期間
2021年6月5日~2021年7月11日
時間
9:00~17:15
会場
福井市美術館
住所
918-8112 福井県福井市下馬3丁目1111
地図
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料金
一般:1000円
高大生:800円
小中生:500円
(20人以上の団体は各100円引き)
障がい者と介助者:無料
リンク
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問い合わせ先
福井市美術館
【電話】0776(33)2990
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