ホテル日航新潟(新潟市中央区)がロビーフロアに開設する日本酒のセルフバー「よりなせ」で、爪切りや園芸用はさみ製造の諏訪田製作所(新潟県三条市)が、自社製品や製造工程で出る端材を使ったアート作品を展示している。インバウンド(訪日客)需要を狙っており、国内外客にものづくりの魅力をアピールする。
よりなせは、日航新潟が訪日客に新潟県の日本酒を気軽に楽しんでもらおうと、2023年に開設した。県内の日本酒がセルフ形式で購入できる。酒蔵は3カ月を目安に変え、現在は北雪酒造(佐渡市)の日本酒を提供。純米大吟醸など全9種類が楽しめる。
日本酒とともに、観光客やビジネス客に県内の工芸品やものづくりを紹介したいと、日航新潟が諏訪田製作所に展示を提案した。
爪切りなど製品20点のほか、職人の社員が制作したアート作品を陳列。製造過程で出る端材を使い、鋼をしなやかに曲げてサギの姿や羽の質感を表現した。展示は9月末まで。
諏訪田製作所は製造工場を公開し、ショップやレストランを運営している。日本の工芸品や金属製品が外国人に人気で、製造現場を見学する訪日客が増えているという。
諏訪田製作所の鈴木晃子店長は「国内外の観光客に、職人の技を感じてもらい、本社を訪れるきっかけになれば」と期待する。よりなせを企画した日航新潟の伊関賢一・営業本部次長は「今後も県内の魅力を発信したい」と話している。
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