コウノトリが舞う里づくりを進めている福井県越前市のしらやまいこい館に、コウノトリの剝製と全身骨格標本がお目見えした。実物の大きさや爪、脚指などの特徴を間近で確認することができる。
剝製は、1970年に同市白山・坂口地区に飛来した「武生」の孫で、2009年10月に兵庫県豊岡市で放鳥され同年12月死亡したメスの「唐子(とうこ)」。環境教育の推進などを目的に、越前市が10年11月、兵庫県立コウノトリの郷公園から個体を譲り受け、剝製と分離骨格標本を制作。ことし10月下旬から展示している。
爪が獲物をつかみやすい「かぎ爪」ではなく人間と同じような「平爪」になっていることや、不安定な場所でも立てるよう後ろ向きについている脚指「第一趾」が地面に沿うようになっていることなど、コウノトリの特徴がよく分かる。
骨格は出張展示もできるため今後、学校の授業などで活用を進める。