県内産の鹿肉を使った空揚げ(手前)、ギョーザ(持っている皿と下の皿)、おでん(小鉢二つ)

県内産の鹿肉を使った空揚げ(手前)、ギョーザ(持っている皿と下の皿)、おでん(小鉢二つ)

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ジビエで和洋中の新メニュー 辰野・箕輪などの飲食店

信濃毎日新聞(2014年12月23日)

 上伊那郡辰野町、箕輪町などの飲食店が今月限定で、県内産のニホンジカやイノシシの肉を使ったジビエ(野生鳥獣肉)料理を提供している。両町では農作物被害が深刻な鹿などを個体数調整で捕獲しているが、地元に獣肉加工処理施設がなく、食肉として流通していない。消費を拡大して販路をつくるきっかけに―と辰野青年会議所(JC)が呼び掛け、13店が和、洋、中のメニューを用意した。

 ジビエを地域ブランドとして活用しようと、辰野JCは7~9月に飲食店向けの料理講習会と一般向けの試食会を開いた。13店はいずれも受講した店で、岡谷市と川崎市の各1店を含む。鹿肉のステーキ、カルパッチョなど店ごとに個性的な料理を楽しめる。

 辰野町伊那富のラーメン店「テンホウ辰野店」は鹿肉のギョーザ、空揚げ、おでん、カレーを提供。塩漬けした後に圧力鍋で炊いてうま味を凝縮して軟らかくし、臭みをなくすという。同店の垣内博志社長(46)は「ジビエが普及すれば販路が広がり仕入れ値も抑えられる。気楽に食べてもらえるよう協力していきたい」。

 辰野JCによると、関心はあっても仕入れ値が高いため、今回は提供を見送った飲食店もある。地元の食材として流通できるよう、13店に料理講習会の講師を依頼することも検討している。

 問い合わせは同JC地域ブランド確立委員会(電話090・6104・3170)へ。

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