金沢-敦賀開業3年前倒し決定を受け、今後の方針などを確認した福井県北陸新幹線建設促進同盟会の臨時理事会=15日、福井市の県国際交流会館

金沢-敦賀開業3年前倒し決定を受け、今後の方針などを確認した福井県北陸新幹線建設促進同盟会の臨時理事会=15日、福井市の県国際交流会館

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北陸新幹線福井先行求める声続々 敦賀開業前倒し受け同盟会

福井新聞(2015年1月16日)

 北陸新幹線金沢―敦賀の開業3年前倒しが正式に決まったのを受け、福井県内の自治体や経済界でつくる県北陸新幹線建設促進同盟会は15日、臨時理事会と沿線7市町長との合同会議を、福井市の県国際交流会館で開いた。政府・与党の合意文書に、福井までの先行開業を与党内で夏までに検討することが盛り込まれたことで「1年でも2年でも早く福井につけられるよう努力する必要がある」「(2020年の)東京五輪を目標に」などの意見が相次いだ。さらなる前倒しを求める声は大きくなっている。

 同会理事ら約20人が出席。会長の西川知事は「3年早い敦賀までの開業は、県の発展にとって大きな成果であると同時に、日本全体の国土強靱化(きょうじんか)、複軸化にとっても意味がある。今後は若狭ルートによる大阪までのフル規格の早期全線整備に全力を挙げる」とあいさつ。県の東村健治総合政策部長が、敦賀開業の3年前倒しにかかる国の財源や新年度予算などについて説明した。
 意見交換では、3年前倒しによる22年度末の敦賀開業が正式決定したことについて、提案し実現を求めてきた県の取り組みを評価。一方で、福井までの先行開業を強く求める声も多かった。
 同会副会長で県商工会議所連合会の川田達男会頭は「3年前倒しでも敦賀開業は8年後。東京五輪がある20年の福井駅までの先行開業を目標に、実現に向け頑張っていきたい」と述べた。福井市の東村新一市長は「1日でも早くというような議論になるよう、できることは一生懸命やりたい」、坂井市の坂本憲男市長は「1年でも2年でも早く、福井につけてほしい」と要望した。
 また越前市の奈良俊幸市長は、96年に石川県小松―南越の工事実施計画認可申請が行われた経緯に触れ「当時は、福井駅で折り返し運転ができないということで、南越に車両基地を設けるということだった」と説明した上で「南越駅の位置付けや、果たすべき機能を確認した上での福井先行開業の議論を期待したい」と話した。
 未着工区間の取り扱いも与党で検討していくことになったことを受け、小浜市の東武雄副市長は「敦賀以西のルート問題も3年早く議論できるのではないか。整備計画通り、若狭ルートで推進されることを期待している」と述べた。東村部長は「(文書に)記載されたことで、大阪までのフル規格による延伸に弾みがつくと考える」とした。

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