福井県勝山市の冬の風物詩となっている「勝山年の市」が25日、市中心部の本町通りで開かれる。手作りの木工品や民芸品、伝承料理など市内外の50店がずらりと並び、寒さが厳しい奥越に活気を呼び込む。
年の市は江戸時代に山村の農家の人たちが自分たちで作った副業製品を売るため、路上で市を開いたことが始まりとされる。「ないものは馬の角だけ」と言われるほど品ぞろえが良かったという。現在は勝山本町通り商店街振興組合が毎年1月の最終日曜日に開催している。
約400メートルの通りに地元の飲食店や農産物加工グループなどが露店を設置する。伝統の保存食「鯖の熟(な)れ鮨(ず)し」、アマゴやアユの加工品、かき餅などを販売。きねや臼、まな板などの木工品、木炭など手作りの逸品も並ぶ。
恒例の「むらの達人」コーナーでは、ござ帽子やわら・竹細工、報恩講料理など4人が製作、調理した品を販売する。200人に景品が当たる「がらがら抽選会」もある。
年の市は午前8時半~午後2時。当日は、えちぜん鉄道勝山駅からシャトルバスを運行。鉄道利用者には午前8時から絵はがきセットを数量限定でプレゼントする。駐車場は弁天河原や市役所などに設ける。問い合わせは同商店街振興組合=電話090(8269)8529=か、勝山商工会議所=電話0779(88)0463。