白鳥の越冬地、安曇野市の犀川白鳥湖(豊科田沢)と御宝田遊水池(明科中川手)でコハクチョウの飛来が本格化した。昨季は飛来数が少なく最大で610羽だったが、今季は既に700羽近く。水面のあちこちで群れを成し、愛らしい姿が写真愛好家らを楽しませている。
同市のアルプス白鳥の会によると、今季は昨年10月15日に最初の1羽が飛来。12月中に300羽近くになり、出足は早かった。例年より早く12月に大雪があり、安曇野の前の経由地とされる新潟県などで雪が深かったとみられる。
今年1月に入っても順調に増え、19日朝は698羽。アルプス白鳥の会事務局の会田仁さん(65)によると、今季は餌場が分散し、日中は松川村の田でも白鳥を見掛けたという。この日、御宝田遊水池を訪れた神戸市の男性(68)は、1カ月ほど滞在して白鳥の写真を撮るといい、「白鳥が増えてくるといろんな表情が見られていい」と話していた。
昨季の前は、3季続けて千羽を超えた。飛来のピークは例年1月下旬以降で、会田さんは「どれだけ増えるかは新潟県などの積雪量による」と話している。