飯山、中野、須坂3市の市長が20日、飯山市役所で記者会見し、北陸新幹線(長野経由)飯山駅開業(3月14日)を見据え、新幹線を通じた産業振興や観光振興といった分野で連携を進めると発表した。今春の善光寺(長野市)御開帳に合わせ、3市の名所を回って善光寺へ向かう日帰りのバスツアーを行う。
3市の担当者らがルートなどを検討したバスツアーは4月29、30日、5月1、5、6日の5日間、飯山市の信州いいやま観光局が運行する。新幹線飯山駅を出発し、菜の花公園(飯山市)、中山晋平記念館(中野市)、須坂クラシック美術館(須坂市)などを巡り、夕方に善光寺に向かう。
料金は中学生以上5千円、小学生4千円。観光ガイドタクシーで3市の酒蔵を巡るツアーも設ける。ともに3月上旬に募集を始める。
3市の連携には、新幹線飯山駅の開業を機に市の枠を超えたつながりをPRする狙いもあるといい、会見で中野市の池田茂市長は「新幹線の延伸で、首都圏や北陸との競争が生まれる。結束して北信を売り出す必要がある」。須坂市の三木正夫市長は「県外でのイベントなどで各市が連携すれば相乗効果が生まれる」と述べた。
3市は今後、防災や人材育成などでも連携することにしており、内容を具体化させるという。飯山市の足立正則市長は「観光だけでなく、行政全般の連携の枠組みにしたい」と話した。