4月からの御開帳を控えた長野市の善光寺で23日、初の試みとなる回向(えこう)柱ライトアップの予行演習があった。回向柱(高さ10メートル)を建てる予定の本堂前に仮の板を立てて三門楼上からLED照明を当て、祈りの演出にふさわしい色やバランスを確認した。
前立本尊に触れるのと同じ功徳があるとされる回向柱。御開帳の間は連日、柱に触れようと長蛇の列ができるため、混雑を避け、心静かに参拝できるようにと午後9時までライトアップする計画だ。
この夜はLED球を縦に並べた高さ150センチの照明具を、三門楼上の左右に2台ずつ設置。回向柱に見立てた高さ4メートルほどの板が光で白く浮かび上がった。本堂正面の破風にも黄金色の光を当て、全体の雰囲気を点検した。
善光寺庶務部長の清水雄介さん(41)は「7年目に1度の結縁(けちえん)の機会。これまでは混雑するからと来られなかった市民の方々を含め、多くの参拝者の気持ちに沿える演出にしたい」と話していた。