狙い通りの牌が来てにっこりするお年寄り=25日、小浜市一番町の一番町会館

狙い通りの牌が来てにっこりするお年寄り=25日、小浜市一番町の一番町会館

福井県 敦賀・若狭

頭と体使い介護予防 小浜の「オバマージャン」 ルール簡略、気軽に

福井新聞(2015年2月28日)

 小浜市の高齢者に静かなブームとなっている「オバマージャン」は、同市の介護予防事業「ふれあいサロン」のメニューの一つ。区単位などで開かれるサロンは料理や手芸、講話などがあるが、男性の参加率が低いのが課題だった。そこで男性の興味を引くマージャンを利用しようと始まった。

 同市内のNPO法人「WACおばま」が発案した。牌(はい)を大きくすることで、かき混ぜたり、配る際に立ち上がったり、腕を伸ばすなど自然と体を動かせるよう工夫。ルールは、手元にある5枚の牌の組み合わせを考えるだけのシンプルなものにした。

 2012年秋に完成。体験したサロン参加者の口コミや、サロンのリーダーを集めた研修会で紹介され、本年度になって問い合わせが徐々に増えてきた。

 現在、市内に100を越えるサロンがあるが、3月末までに20以上のサロンが取り入れる計画。何度も試したサロンもあるという。

 25日は一番町サロンで初めて行われ、女性13人、男性1人が一つの卓を囲んだ。初めはルールが分からず戸惑っていたが、徐々に白熱。真剣な表情で牌の組み合わせをチームで相談していた。

 森口喜代子さん(70)は「意外に体を動かせた。大勢で参加でき盛り上がった」と楽しんだ様子。緩詰美年子さん(86)は「頭を使って楽しかった。(チームで)みんなで相談できるのがいいね」と喜んでいた。

 一番町サロン代表の大上昭夫さん(71)は「ゲーム性があり、だれでも楽しめる。男性がサロンに参加するきっかけになれば」と話していた。
 オバマージャンの問い合わせは小浜市社協=電話0770(56)5800。

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