千曲市観光協会と信州観光バス（千曲市鋳物師屋）は４月１日から５月末まで、同市の戸倉上山田温泉発着で善光寺（長野市）や小布施町などを周遊するバスツアーを毎日運行する。善光寺御開帳（４月５日〜５月３１日）に合わせて観光客を温泉街に呼び込み、北信地方の観光を楽しんでもらう狙い。２０１３、１４年と試験運行し、今回が初の本格実施となる。

　試験運行は戸倉上山田温泉旅館組合連合会の呼び掛けで実施。１３年は１０月１日から２カ月間、１４年は７月１日から５カ月間毎日運行した。同連合会長の若林正樹さん（５８）は「御開帳をきっかけに、こういう観光ルートがあると知ってもらうことが大切だ」と語る。

　ツアーは、戸倉上山田温泉を午前８時半に出発し、小布施町、戸隠神社中社（長野市）を経て、午後２時半に善光寺、同４５分に長野駅に到着する。戸隠神社は試験運行時には行かなかったが、７年目に１度の同神社式年大祭（４月２６日〜５月２６日）があるため、新たに加えた。

　帰りは午後３時に長野駅を出発する。新幹線などの利用者を想定し、行きの便に乗っていない客でも長野駅から乗れるようにした。駅を出て松代地区を散策し、戸倉上山田温泉に戻る。

　料金は全行程で１人６千円だが、戸倉上山田温泉発の行き（１人４千円）と長野駅発の帰り（１人２５００円）に分けて利用できる。千曲市観光協会は「新幹線の利用客にとって、駅から観光地までの２次交通は不便。善光寺など観光地への足として使って」と呼び掛けている。

　予約が必要で、希望者は乗車前日の午後５時までに同協会（電話０２６・２７５・１３２６）に申し込む。