坂井市三国町の越前松島水族館で27日、県内で見つかったダイオウイカの標本展示が始まった。10本の腕がそろっているなど状態が良く、全長は6メートルを超える。来場者はその大きさに驚き、海の神秘を感じている。
ダイオウイカは世界最大級の無脊椎動物とされる深海生物。発見数が少なく、いまだ生態に謎が多い。県内では昨年10月からことし3月までに5体のダイオウイカが漁船の定置網に掛かったり、岩場に打ち上げられるなど見つかった。
その中で状態が良い、昨年11月に若狭湾で漁師が見つけたものを冷凍保存後、ホルマリン漬けにした。体長3メートル26センチで、約3メートルの2本の触腕を合わせた全長は6メートル34センチ。来場者は「大きい」「海で見つけたら怖い」などと驚き、子どもの身長と比べる人もいた。
同水族館の担当者は「実際に見て大きさを実感して、海のロマンを感じてほしい」と話している。標本は「おさかな館」前に常設展示される。