福井県越前市本町の大寳寺(だいほうじ)で27日、境内のしだれ桜のライトアップが始まった。まだつぼみの桜だがピンク色の花びらが顔をのぞかせており、開花を間近に夜桜見物への準備が整った。
きれいな花を見てもらおうと、同寺は十数年前からライトアップを行っている。ことしは明るい白とぬくもりのある黄の2色のLED照明計6基を、桜の周辺に設置した。
桜は高さ約6メートル、幅約10メートルのイトザクラ。たくさんの花を抱えた枝が、空を覆うように無数に垂れている。ソメイヨシノよりピンク色が濃いのが特徴で、満開になった後は徐々に色が薄まっていくという。
吉田悦應(えつお)住職(64)は「桜は華やかさが特別で、咲くと春が来たなと感じる。ライトアップで多くの人に楽しんでもらいたい」と開花を待ち遠しそうにしていた。
ライトアップは午後6時から同9時までで、花が散るまで続ける。吉田住職によると見ごろは4月の1週目あたりからだという。