ぽかぽか陽気に誘われて、福井県大野市西勝原の山あいで、ハナモモが咲き始めている。地元の五箇公民館によると、気温がぐっと上がった22日は一気に五分咲きになった。紅白の花々は"桃源郷"を思わせる華やかさ。訪れた人が花に見とれ、歩みと頬を緩めていた。
JR越美北線の勝原駅北側の勝原花桃公園を中心に、150本ほどが植えられている。地域住民が約30年にわたって手入れしてきた。1本の木に桃色と白色の花が同時に咲く「源平桃」という品種。「今年は白が多いわね」といった会話も、訪れる人の楽しみになっている。
越前町の国兼浩二さん(49)智栄美さん(50)夫妻は「毎年来ています。ハナモモは桜とは違った良さがあって、癒やされますね」と目を細めていた。
週末には満開を迎えそう。26日は同公園で「五箇のお花見会」が開かれる。