自ら育てて満開を迎えた花々に囲まれ、笑顔の林沙代子さん=24日、大野市西勝原の「勝原花桃公園」

自ら育てて満開を迎えた花々に囲まれ、笑顔の林沙代子さん=24日、大野市西勝原の「勝原花桃公園」

福井県 勝山・大野

花咲く名所 大野・勝原花桃公園 ハナモモに加え20種以上

福井新聞(2015年4月25日)

 約150本のハナモモが満開を迎えている大野市西勝原(にしかどはら)の名所「勝原花桃公園」。公園内にはハナモモ以外にもレンギョウやチューリップなど幾種類もの花が咲いており、訪れた人を楽しませている。同公園の整備や花々の手入れを長年行っている女性は「この季節になると心が弾みます」と目を細める。

 近くの林沙代子さん(68)。あわら市(旧金津町)の出身で、45年ほど前、結婚を機に西勝原に移り住んだ。11月の紅葉の盛りのころ、集落を囲む山を見て「あまりにも絵になる」風景にほれ込み、「自分の生きる場所はここしかないと思った」という。

 勝原花桃公園はJR越美北線勝原駅の北側に位置する。元は殺風景だった線路脇に約30年前、近くの林しのぶさん(88)がハナモモを植え始めたのを沙代子さんも手伝い、徐々に本数を増やしてきた。

 公園の整備は7年前から沙代子さんを中心に行ってきた。民宿業の傍ら毎日数時間の作業を続けてきた。クズやススキで覆われていた地面を掘り起こし、大きな石をどかして、「ハナモモ以外にもにぎやかにしよう」とレンギョウや菜の花、パンジーといった花を植えた。地域の住民も年に2回、総出で整備に協力している。現在は20種類以上の花が公園を彩っている。

 昨年4月、「満開のハナモモの下でハーモニカを吹いたら気持ち良いだろうな」という鯖江市の男性の言葉がきっかけで、同公園を会場に住民らが「五箇のお花見会」を企画。当日はあいにく雨が降ったものの、近くの五箇公民館職員は「お花見会を機に、住民に"地区の誇りや"という意識が強まったようだ」と話す。

 26日には、第2回のお花見会が開かれる。沙代子さんは「自分の楽しみで遊んでいただけなのに、よその人が来て喜んでくれるようになったのでうれしい」と笑顔で話していた。

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