時代ごとの徳蔵の足跡をまとめたパネル展=28日、福井県越前市生涯学習センター

時代ごとの徳蔵の足跡をまとめたパネル展=28日、福井県越前市生涯学習センター

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「天皇の料理番」知って 秋山徳蔵(越前市出身)の足跡紹介

福井新聞(2015年4月30日)

 宮内庁で主厨長(しゅちゅうちょう)を務めた福井県越前市出身の秋山徳蔵をモデルにした連続ドラマの放送に合わせ、同市内でパネルや関連本が展示されている。国の威信をかけた即位の大礼でのエピソードなど、「天皇の料理番」として知られる郷土の偉人の足跡を紹介している。

 佐藤健さんが主人公「秋山篤蔵」を演じる連続ドラマ「天皇の料理番」は、TBS系で26日に始まった。初回は主に越前市にいたころの話が描かれ、鯖江歩兵第三十六連隊で西洋料理と出合い、上京するエピソードも盛り込まれていた。

 展示は、この機会に徳蔵について深く知ってもらおうと市が企画。28日に市生涯学習センターで始まったパネル展は「武生時代」「ヨーロッパの料理修業」など時期ごとの徳蔵の歩みや時代背景を紹介している。

 すご腕シェフとして仏で名を上げていた徳蔵が帰国するきっかけとなった、大正天皇即位の大礼に関しては、苦心の作とされる「ザリガニのスープ」を饗宴(きょうえん)で提供するまでのエピソードを紹介。その時の主な料理の盛り付け図も展示している。

 市中央図書館では、コーナーを設け、17種類の関連本を展示している。徳蔵の著作で西洋料理を志す人のバイブルとされる「仏蘭西(ふらんす)料理全書」や、ドラマの原作となっている直木賞作家杉森久英の「天皇の料理番」などが並び、訪れた人が手に取っていた。

 市文化課の齋藤秀一学芸員は「ドラマは史実とは違う部分があるが、徳蔵のことを知ってもらういい機会」と説明。東京から帰省中に同図書館を訪れた同市出身の岡本希美さん(42)は「主人公の方言など楽しみながら初回を見た。東京は新幹線効果で北陸モードになっている。この機会に越前市や福井県をPRしてほしい」と話していた。

 関連本の展示は5月31日、パネル展は7月12日まで。ドラマ「天皇の料理番」の県内での初回放送は、FBC福井放送で5月3日午後3時から。

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