コンサートでの共演に向け、一緒に練習する佐々木さん(右)と孫の師田さん=越前市の佐々木さん宅

コンサートでの共演に向け、一緒に練習する佐々木さん(右)と孫の師田さん=越前市の佐々木さん宅

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尺八奏者、箏の孫と共演 10日、福井県立音楽堂で演奏会

福井新聞(2015年5月5日)

 福井県越前市の尺八奏者、佐々木扇山さん(74)が10日に福井市の県立音楽堂で開くコンサートで、箏(そう)を学ぶ高校生の孫と共演を果たす。2人は、これまでにも一緒にステージに立った経験はあるが、音楽堂では4年ぶり。佐々木さんは「成長した孫との共演が楽しみ」と話している。

 佐々木さんは演奏歴約50年のベテランで、3月まで日本尺八連盟県支部長を務めていた。10日の「尺八ライブコンサート 韻(ひびき)」は、開軒(指導者の資格を得ること)30周年など3人の弟子が、それぞれの節目を迎えたことから、お祝いを兼ねて開く。

 共演する孫は、武生高2年の師田響子さん(16)=越前市。佐々木さんの方針もあって4歳から箏を習い、中学3年の時には全国コンクールで金賞を獲得した経験も持つ。

 祖父、孫のコンビが披露するのは名曲「春の海」で、2人で最も数多く演奏している曲だという。師田さんが佐々木さん宅を訪れて行われた4月27日夜の練習でも、互いに目で合図して入りを合わせるなど息の合った二重奏を響かせていた。

 前回、音楽堂で共演したのは2011年のコンサート。師田さんは「あのころは下手だった」と振り返り、「今回、また音楽堂で一緒に演奏できるのはうれしい。じいちゃんの尺八を光らせる演奏をしたい」と意気込む。

 佐々木さんは「邦楽で孫と一緒に演奏するなんて、ほとんど聞いたことがないし、こんなに幸せなことはない。すごく成長しているのが分かるし、本番が楽しみ」と話している。

 コンサートは10日午後1時半から。同じ越前市の尺八奏者、平林火山さんらも出演する。入場無料。

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