神輿の前に並び、庵唄を奉納する出丸町の若連中=南砺市城端伝統芸能会館じょうはな座

神輿の前に並び、庵唄を奉納する出丸町の若連中=南砺市城端伝統芸能会館じょうはな座

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越中の小京都に伝統の庵唄 城端曳山祭宵祭

北日本新聞(2015年5月5日)

 国重要無形民俗文化財・城端曳山(ひきやま)祭は4日夜、南砺市城端中心部で宵祭が行われた。山町6町の若連中が市城端伝統芸能会館じょうはな座に設けられた御旅所で伝統の庵(いおり)唄を奉納した。本祭の5日は曳山と庵屋台が「越中の小京都」と呼ばれるまちを練る。

 城端曳山祭は城端神明宮の春季祭礼で御旅所となったじょうはな座の舞台には神輿(みこし)3基が並べられた。紋付きはかま姿の若連中が曳山の巡行順に登壇し、庵唄を奉納した。

 茶屋や料亭を模した庵屋台でうたい奏でる庵唄は江戸端唄と上方端唄が融合した曲で祭りの情緒を引き立てる。各町は毎年、披露する曲目を選び、祭りに向け稽古に励む。

 一番山を務める出丸町の若連中・布袋(ほてい)同志会はことし、恋に泣き明かす女心を歌詞にした「夏は蛍」を選曲。最初に登場し、情感豊かにうたい上げた。奉納は西下町の「夕暮れ」、東上町の「空ほの」、大工町の「打水」、西上町の「川竹」と続き、東下町が「重ね扇」で締めくくった。

 獅子舞や浦安の舞、城端小学校4年生による曳山祭讃歌「城端祭」の合唱もあった。

 城端曳山会館横の特設会場で予定していた庵唄合同披露は雨で中止となった。

 5日は午前9時半に城端別院善徳寺前から曳山と庵屋台が出発。午後7時からは提灯(ちょうちん)山となり同10時すぎまで巡行する。問い合わせは南砺市観光協会城端観光案内所、電話0763(62)1821。

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