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伊那路と木曽路、ご当地食で誘客へ 御嶽山噴火受け復興・振興一体に

信濃毎日新聞(2015年5月14日)

 上下伊那地域と木曽地域の行政や観光団体でつくる「伊那路・木曽路広域観光連携会議」が、ご当地料理をきっかけに両地域を周遊してもらう「伊那路・木曽路『食』スタンプラリー」を実施することを決めた。昨年9月の御嶽山噴火後、観光業への影響は木曽地域だけでなく隣接する上下伊那地域にも及んだ。木曽の復興、広域観光の振興を目指し、一体となって誘客を図っていく考えだ。

 連携会議によると、観光客がローメン(伊那)やソースかつ丼(駒ケ根)、五平餅(飯田)、そば(木曽)を提供する参加店を訪れてスタンプを押し、応募すると賞品が得られるという仕組みだ。今年は北陸新幹線(長野経由)金沢延伸開業や善光寺(長野市)御開帳で北信に注目が集まっている中、中南信にも足を運んでもらう狙いもある。

 スタンプラリーに参加する飲食店は今後募集し、7〜12月に旅行客が参加店を利用した際にスタンプを押せるようにする。スタンプを複数集めて応募できる賞品には、主に木曽の特産品を選ぶ方針。スタンプラリーのポスターやチラシの作成は県の地域発元気づくり支援金を活用する。

 上下伊那、木曽地域の観光団体などによると、御嶽山噴火直後、実際の降灰エリアは限定的だったものの、降灰を心配する人から問い合わせが相次いだ。今年になって同様の問い合わせは目立たなくなったが、下伊那郡阿智村昼神温泉郷の第三セクター「昼神温泉エリアサポート」によると、噴火直後の約1カ月間に同温泉郷では2千人余のキャンセルが発生した。

 連携会議ではこれまで、権兵衛峠や清内路峠でつながる上下伊那と木曽地域で連携し、広域観光マップ作成や合同誘客宣伝などに取り組んできた。そうしたつながりから「木曽にエールを送り、(広域観光を)盛り上げたい」(飯田観光協会)「これまでの連携を生かして何か応援できないか」(伊那市観光課)といった声が出ている。

 木曽観光連盟の竹脇聡事務局部長(54)は、上下伊那地域からの協力に感謝しつつ「(木曽路と伊那路の)結び付きが強くなっている。広域観光がさらに発展していけばいい」と期待している。

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