天竜川を望み、中井侍駅に隣接する江崎さん(右端)の家の離れ。「緑茶カフェ」として開店を予定している

天竜川を望み、中井侍駅に隣接する江崎さん(右端)の家の離れ。「緑茶カフェ」として開店を予定している

長野県 伊那路 アウトドア・レジャー

天龍・中井侍で茶摘み体験ツアー 30日から、民家で「カフェ」も

信濃毎日新聞(2015年5月15日)

 天龍村の地域おこし協力隊は30日から6月28日の間の土日に同村中井侍(なかいさむらい)地区でお茶摘みを体験するツアーを開く。県南端のお茶の産地として知られる一方、人口減少と過疎が進む同地区に人が訪れる機会をつくって地域を活性化させようと企画。ツアーに合わせ、JR飯田線中井侍駅に隣接する家屋を「緑茶カフェ」として活用するほか、お茶の味の違いを楽しめるよう地区内の生産農家ごとに袋詰めした一番茶も参加者に販売する。

 中井侍地区は天竜川を望む急峻(きゅうしゅん)な地形に茶畑が点在する地域。地区の住民は45人(4月1日時点)で、65歳以上の高齢者が30人。10年前の同時期に比べ、住民は11人減り、過疎と高齢化が進んでいる。

 ツアーは昨年夏、同村協力隊の村沢雄大さん(27)が中井侍駅に隣接する江崎義明さん(79)の家に訪れたことがきっかけ。「中井侍でお茶を飲めるカフェができるといいね」と村沢さんが提案したところ、江崎さんも「いくらでも協力する」と応じた。その後、同地区で収録された映像作品が「第14回ふるさとCM大賞NAGANO」で大賞を受賞。注目の高まりを受け、茶摘みの時期に合わせ企画した。

 14日は同村の協力隊が江崎さんの家の離れで、カフェ開設に向けてカーテンや窓を取り外すなど作業した。手伝った江崎さんは「中井侍に人を呼び、地域を盛り上げてほしい」と期待。村沢さんは「各農家で違うお茶の味を楽しんでもらい、中井侍の魅力を感じる機会にしたい」と話す。

 体験ツアーの参加費は昼食代含め5千円。定員は1日10人で、地区内でお茶摘みやお茶もみを体験するほか、緑茶カフェでお茶の試飲もある。問い合わせは村役場(電話0260・32・2001)へ。

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