長野市篠ノ井有旅(うたび)の市茶臼山動物園は18日、東南アジアやインドに生息するジャコウネコ科の「ビントロング」の一般公開を始めた。同園によると、国内では9園に計15〜20頭しか飼育されておらず、県内では初めて。この日は飼育員のバナナを食べたり、長い尾を枝に巻き付けて得意な木登りをしたりし、来園者が「かわいい」と眺めていた。
鹿児島市の平川動物公園で生まれた1歳3カ月の雄「シュート」で、4月下旬に仲間入り。体長50〜60センチで、人懐っこい性格という。雑食で特に果物が好物。夜行性で、黒っぽい毛に覆われたクマのような容姿からベアーキャットとも呼ばれる。森林伐採による生息環境の悪化で数を減らしているという。
「一見怖そうだが愛らしい顔をしている。全体重を支えられる尾を器用に使うのを見てほしい」と飼育員の宮本公寿(きみとし)さん(59)。新潟県五泉市から親子3人で訪れた樋口香織さん(26)は「初めて見た。(毛が)ふさふさしていてかわいい」と話していた。