納棺体験で棺に入る女性=23日、福井県越前市京町2丁目の正覚寺

納棺体験で棺に入る女性=23日、福井県越前市京町2丁目の正覚寺

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老若男女が納棺体験 越前市の正覚寺で催し

福井新聞(2015年5月24日)

 仏教や寺を身近に感じてもらおうという催し「てらこやフェスタ」が23日、越前市京町2丁目の正覚寺で開かれた。幅広い層が訪れ、納棺体験やヨガ、境内を巡るツアーなどさまざまな体験イベントを楽しんだ。

 浄土宗の僧侶でつくる全国浄土宗青年会が昨年から各ブロックで開いており、北陸ブロック(福井、石川、富山、新潟)では今回が初めて。

 本堂で行われたヨガには男女約70人が参加した。シンセサイザーなどで癒やしの音楽が演奏される中、参加者たちはリラックスした表情で体を伸ばした。墨絵アーティスト上田みゆきさん=同市=によるパフォーマンスも披露され、縦3・6メートル、横1・2メートルの紙に釈迦三尊(しゃかさんぞん)像を描いた。

 棺(ひつぎ)の中に入る納棺体験は、葬儀社の社員がスタッフとして参加。棺に入る人は白装束を着用し、僧侶が経を上げている間に家族らが焼香を済ませるなど、実際と変わらない形で進められた。

 棺に入った吉田房子さん(62)=同市=は「中にいてお経が聞こえてきたが、それは生きているからこそ感じられるものだとも思った」と感想を述べた。母が亡くなり、納棺に立ち会った経験があるという敦賀市の女性(34)は「お母さんからは、こんなふうにみえていたのかなとも思った」と話した。

 探検ツアーは約650年の歴史を持つ同寺の副住職江藤英久さん(39)が、クイズも交えながら本堂や山門を案内した。亡き人への手紙を書くコーナーも設けられ、中には涙をこらえながら思いをつづる人もいた。

 催しを企画した福井教区浄土宗青年会の大門哲爾さん(34)は「最近は敷居が高くなっているがお寺はもともと遊び場であり、死を見つめる場、仏様の教えに触れる場だった。今後もお寺を使ったイベントを開いていきたい」と話していた。

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