福井県南越前町の夜叉ケ池(1099メートル)が7日、山開きした。好天に恵まれ、大勢の登山客が山歩きを楽しんだ。
午前8時すぎから同町岩谷の登山口で安全祈願祭が開かれ、今庄観光協会や町関係者約20人が出席した。地元住民が吟舞「夜叉ケ池」を奉納した後、シーズン中の安全を祈り、神事が営まれた。
同協会の高谷皓之理事があいさつし「池の周りではモリアオガエルやブナ林が迎えてくれると思います。けがをせず登山してください」と呼び掛けた。続いて岩倉光弘副町長が祝辞を述べた。
テープカットの後、県内外から訪れた約50人が次々と山に入った。越前市の島田勇さん(70)、正子さん(73)夫妻は「道中は水の音が聞こえるし、きょうは天候もいいので気持ちよく登れそう」と話していた。
夜叉ケ池には希少生物のヤシャゲンゴロウが生息。ほかにも池の周辺のブナ林や登山道近くの滝など、豊かな自然を楽しむことができる上、比較的登りやすく人気を集めている。