福井県敦賀市杉箸の伝統野菜「杉箸アカカンバ」を広く市民に味わってもらおうと、地元生産組合が9日、同市役所でPR販売会を開いた。今年初めての春植えで収穫したアカカンバや漬物、ジャムなどの加工品が並び、市民らが試食しながら買い求めた。
アカカンバは赤カブの一種で、深い赤色とほろ苦い味わいが特徴。アントシアニンやカリウムを豊富に含んでいる。スライスして軽く塩でもみ、チーズや生ハムを載せてオードブル風に食べるのがお勧めという。同組合が30アールの畑で8~9月に種をまき、10月ごろ収穫している。
生産時期を増やそうと、今年は3月に種をまく春植えを約1アールで試行。収穫したアカカンバは秋植えに比べてやや軟らかく、ぬか漬けに適しているという。
この日は生産者が加工した甘酢漬けやぬか漬け、葉をしょうゆで味付けしたたまり漬け、ちらしずしの素などを販売。市役所を訪れた人に「おいしいですよ。一度食べてみて」と勧めていた。
アカカンバや加工品は市農産物直売所「ふるさと夢市場」や市内のJA直売所で販売している。