福井県勝山市内の雪室(ゆきむろ)で保管していた桜の枝を出したところすぐに満開となり、市内のそば店に飾られ注目を集めている。来店者は季節外れの桜に驚きながらも、足を止めて見入っている。
市や市雪氷熱エネルギー利用促進協議会が、同市平泉寺町岡横江にあるJAテラル越前倉庫内の雪室に今年3月から、雪で折れた桜の枝約50本を試験的に保管している。
同市旭町2丁目のそば店「めん工房きふね」店主の木船敏男さん(72)がうち2本を譲り受け、今月15日に雪室から出したところ、長く"冬眠"していたつぼみが開き始めた。16日には次々と白い花を咲かせ、17日には満開に。一部の花はピンク色に変わってきている。
「珍しいのでお客さんに見てもらおう」と店舗入り口に飾った木船さんは「一気に咲いたけど、暑すぎて早く散ってしまうのでは。見ごろは今週いっぱいだろう」と話していた。