坂井市三国町の越前松島水族館で初めて繁殖に成功したバンドウイルカ「ラボ」が26日、19歳の誕生日を迎え、南越特別支援学校の児童から、誕生日プレゼントのおもちゃが贈られた。同館では28日まで、写真撮影会や来場者プレゼントなどの企画がある。
ラボは1996年生まれのオス。翌年のロシアタンカー「ナホトカ号」重油流出事故では、飼育プールに油が入ったためラボは県外に避難。生後半年ほどのイルカの搬送例は世界的にも少なかったが、ラボは無事に戻り、大きな病気もなく元気に過ごしてきた。
プレゼントは、5月に同館を訪れた同校小学部5年生の男子児童が、イルカがブイをおもちゃ代わりに遊んでいることを知り計画。ブイに友達とメッセージを書き、手紙を添えて同館に郵送した。
この日は、ショーの後に飼育員からラボにプレゼントを渡した。ラボはブイをくわえたり、くちばしの先で突いて飛ばしたりとプレゼントに喜んでいるようだった。同館の鈴木隆史館長(57)は「いつまでも水族館のアイドル的存在として長生きしてほしい」と話していた。
同館では誕生日を記念して28日まで、受け付けで「ラボちゃん、おめでとう」と言った先着100人に、ラボのジャンプする姿が描かれたオリジナル缶バッジを贈る。また期間中、1日4回のショーの後には、ラボを撮影できる時間を設ける。問い合わせは同館=電話0776(81)2700。