修復作業で頭部や腕が取り外された阿形像=瑞龍寺

修復作業で頭部や腕が取り外された阿形像=瑞龍寺

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金剛力士像を修復へ 高岡の国宝・瑞龍寺

北日本新聞(2015年7月23日)

 高岡市関本町の国宝・瑞龍寺は、山門にある金剛力士像2体の修復を進めている。江戸時代後期の作とみられ、経年劣化による部材のゆがみや欠損を直し、表面は当時の鮮やかな色合いに戻す。年内に作業を終える見込みで、四津谷道宏住職は「像は寺の顔。美観を整え、拝観者を迎えたい」と話す。

 金剛力士像は、山門に向かって右の口を開けたのが阿形(あぎょう)像、左の口を閉じたのが吽形(うんぎょう)像で、高さは共に約340センチ。1746年の火災で山門が焼失した後、1818年の山門の再興に合わせて作ったとされる。過去に補修された形跡があるが、ペンキのような塗料が塗り重ねられ、本来の色味が損なわれている。

 作業は、仏殿にある像の修復を手掛けた京都市の会社「彩色設計」が担当。7月上旬から像の周囲に足場を組み、欠損した箇所や下地に残る塗料などを調べている。同社の技師、北村亮さん(51)と金田慎也さん(51)は「ここまで大きい金剛力士像は珍しい。完成した時はかなり派手で力強い存在だったのだろう」と推測する。

 大掛かりな解体をせず、現場で修復を進める。塗装作業では像の衣部分に施されていた唐草模様も復元する予定だ。

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