「風月森の駅」のメンバーと飼育されているヤギ。3月には赤毛のアンの家をイメージしたヤギの飼育舎(右後方)を建てた=越前市轟井町

「風月森の駅」のメンバーと飼育されているヤギ。3月には赤毛のアンの家をイメージしたヤギの飼育舎(右後方)を建てた=越前市轟井町

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森の駅 「赤毛のアン」風の飼育舎整備 命の尊さ学べる越前市の施設

福井新聞(2015年8月7日)

 福井県の越前、鯖江市の有志でつくるグループが、越前市轟井(とどろい)町の休耕田にヤギの飼育舎やビオトープを設け、子ども向けの自然体験イベントを開いている。飼っているヤギやウサギを連れて保育園などにも"出張"し、生き物と触れ合う機会を提供している。

 グループは、同市轟井町の高橋大力さん(73)ら両市の60、70代の男性5人。里地里山の豊かさをたくさんの子どもたちに知ってもらおうと、国道417号脇の休耕田約1ヘクタールを「風月(ふうげつ)森の駅」と名付け、約10年前から親子らを対象に自然体験イベントを開いている。

 ヤギは一昨年の10月から2匹の飼育を始めた。その後ウサギも飼い、10匹まで増えた。森の駅で動物に触れ合う機会を提供しているほか、要請を受けた保育園や幼稚園、地域のイベントに動物を連れて行く。子どもたちは餌やりやウサギの抱っこを体験する。

 今年3月には、カナダの作家、L・M・モンゴメリの長編小説「赤毛のアン」に登場するアンの家をイメージしたヤギの飼育舎(幅6メートル、奥行き3・6メートル)を造った。「夢を持ち前向きに生きるアンの物語をたくさんの子どもたちに知ってもらいたい」(高橋さん)という思いからで、カナダにあるアンの家を再現した建物の映像や写真を基に、メンバーが半年がかりで作業した。

 森の駅では、季節ごとにさまざまな自然体験のメニューを用意している。冬の催しでは大根を収穫したり雪の中で動物の足跡を探したり、6月のイベントではサツマイモの植え込みなどを行った。

 高橋さんは「子どもたちが生き物と触れ合う経験が減っている中、命の大切さを感じてもらう機会になれば」と話す。将来的には森の駅の中で、馬を飼育することも考えているという。

 森の駅でのイベントは原則無料だが、動物の派遣は有料。

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