定例会見で三仏生トマトをPRする小千谷市の大塚昇一市長=小千谷市役所

定例会見で三仏生トマトをPRする小千谷市の大塚昇一市長=小千谷市役所

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三仏生トマト食べてみて 小千谷市PR 伝統野菜存続目指す 3店で特別メニュー提供

新潟日報(2015年8月12日)


 小千谷市が伝統野菜「三仏生(さんぶしょう)トマト」の普及に取り組んでいる。かつては三仏生地区で栽培が盛んだったが、新品種の登場などで生産者が減少。市は「小千谷の地名を冠した農産物を残したい」として、飲食店などにオリジナルの料理やパンの商品化を依頼し、消費拡大に努めている。

 三仏生トマトは明治時代に米国から輸入された「ポンテローザ」が原種で、昭和の初めから生産されてきたといわれる。

 市によると、1個500グラム近い大きめのサイズで、本来のトマトらしい酸味の強さが特徴。しかし、甘みのあるものが好まれるようになり、生産者が新品種に切り替えていった。現在の生産者は三仏生地区の3人で、作付面積は計千平方メートル、収穫量は5・4トンにとどまる。

 市はもっと食べてもらえるようにならないか検討。煮込むほどこくが出るとされる特性に着目し、煮込み料理などの食材としてPRするため、市内の3店に三仏生トマトを使ったメニューを販売してもらうことにした。

 イタリアンレストラン「レ・アーリ」は、冷製野菜スープ「ガスパッチョ」をランチタイムは420円で20日まで提供している。

 ラーメン店「麺や ようか」はトマトや鶏がらなどのスープの冷やしラーメンを開発。950円で24日までメニューに並ぶ。

 「カフェ&ベーカリー・ティアラ」は、トマトや豚肉などを炒めた具を挟んだパンを20日まで、170円で販売している。

 大塚昇一市長は7月の定例会見で、三仏生トマトを試食してPRした。市の担当者は「多くの人に食べてもらい、需要を掘り起こして生産者を増やしたい」としている。

 三仏生トマトは現在、市内の総合スーパーで販売中で、8月いっぱい店頭に並ぶ見込み。問い合わせは市農林課、0258(83)3510。

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