関川の水が高さ55メートルからごう音とともに流れ落ちる苗名滝=妙高市

関川の水が高さ55メートルからごう音とともに流れ落ちる苗名滝=妙高市

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[夏休みローカル線の旅]惣滝、苗名滝(妙高市) 心打たれる圧巻の眺め

新潟日報(2015年8月21日)

 緩んだ体と心を引き締めたいと、日本の滝百選に数えられる妙高市の惣滝、苗名滝に喝を求めた。春日山駅を出発し、約50分後、妙高高原駅に到着。観光地などを巡る周遊バス「ぶらっと妙高号」で向かった。

 まずは惣滝。バスは赤倉温泉、関温泉を抜け、20分ほどで滝から近い燕温泉に着いた。妙高山の登山口から目指したが、道はどんどん険しくなってきた。滝の近くまで行けるか不安になった。

 半袖のポロシャツに薄いズボン、スニーカーという軽装も不安に拍車を掛ける。温泉街に引き返し展望台へ方向転換。急な坂道を上り切り、遠くから滝が見えてきた。

 惣滝は落差80メートル。「きれい」。とうとうと水が流れ落ちる滝の写真を収める観光客の姿も多く見られた。妙高市観光協会に聞くと「滝近くまでの道のりは大変危険。展望台への案内をしています」。ごもっともだった。

 再びバスに乗り苗名滝へ。1時間弱で滝から近い駐車場に着いた。滝への出発点には食堂やカフェなどがある。「濃厚なソフトクリーム」なる看板も気になったが、まずは滝を眺めに行こう。

 滝の近くまでは遊歩道が整備されており、近づくにつれて「どおーっ」と落ちる水の音が伝わってきた。関川の源流の水は落差55メートルからごう音とともに岩壁から流れ落ち、水しぶきを上げる。圧巻の眺めに心を打たれた。

 滝から戻り、「カフェグラン」でお目当てのソフトクリームをいただく。濃厚な甘みが口いっぱいに広がり、後味は意外にすっきり。ブルーベリーなどカフェ自家製のソースのトッピングも楽しめる。

 カフェを経営する「お食事処 苗名滝苑」オーナー、池田幸太さん(48)は「お好みのソースを1、2滴かけて食べると風味が引き立ちます」と教えてくれた。今度試してみよう。わき水を使ったコーヒーも、ほのかな苦みが心地良かった。

 苗名滝苑では、わき水で流すそうめんが人気。しかし、最終便のバスに間に合わなくなるので今回はお預け。妙高高原駅に戻るバスの中で、「おい、しっかりしろよ」。二つの滝から喝を入れられたようで、自然と背筋がピンと立った。

【メモ】惣滝を望む展望台は、燕温泉の妙高山登山口から徒歩約10分。苗名滝は、駐車場から徒歩約15分。妙高市観光協会、0255(86)3911。苗名滝苑、カフェグランは11月上旬まで営業予定。午前9時~午後4時。0255(86)6536。

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