長野市出身の芸術家池田満寿夫さん(1934〜97年)の企画展「おもわせぶりな女たち」が、同市松代町の池田満寿夫美術館で開かれている。女性を題材とした版画やアクリル画、写真など約120点を展示。同館の女性学芸員2人が「女性の目線」で所蔵品の中から選び、初期から晩年までの多彩な作品を並べた。
「エロティシズム」「モデル」「かたち」「時代」のテーマごとに並べた。「エロティシズム」では、女性の裸体を描いた版画やモノクロ写真を展示。「モデル」と「かたち」では、肖像画や抽象画を並べ、池田さんが女性をさまざまな手法で描いたことを紹介している。
雑誌の表紙のためにアクリル絵の具で描いた女性像11点の中には、同館では初公開となる作品もある。学芸員の中尾美穂さんは「表情をよく見ると、池田さんが強くて知的な女性を好んだことがよく分かる」と話している。
12月8日まで。館内のミュージアムショップの一角では、長野市出身の若手芸術家、更級真梨子さんの作品も展示している。祝日を除く木曜休館。一般700円、大学生500円、高校生350円。問い合わせは池田満寿夫美術館(電話026・278・1722)へ。