さまざまな工芸品が展示販売され、着物姿の女性や親子連れらが行き交う石畳通り=高岡市金屋町

さまざまな工芸品が展示販売され、着物姿の女性や親子連れらが行き交う石畳通り=高岡市金屋町

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工芸品2000点彩る 高岡・金屋町楽市inさまのこ

北日本新聞(2015年9月20日)

 高岡鋳物発祥の地・高岡市金屋町一帯を美術館に見立てた「金屋町楽市inさまのこ」の作品展示が19日、始まった。学生や家族連れらが千本格子「さまのこ」のある伝統的な町並みを散策し、金工や漆芸、ガラス、陶芸などの工芸品を楽しんだ。20日まで。金屋町自治会や富山大芸術文化学部などでつくる実行委員会主催、北日本新聞社後援。

 「工芸のカガヤキ」をテーマに、県内外の99作家・企業・団体の約2千点を町家や石畳通りに展示。学生手作りのガラスの器を用いた茶会や、着物のファッションショー、ものづくり体験など多彩なイベントも実施された。初めて訪れたという新潟県の男性(59)は「積極的に工芸品を発信しようという意欲が感じられた」と話していた。

 若手作家対象の「金屋町楽市賞」の大賞には、光井威善さん(富山ガラス工房)の花器が選ばれた。入賞者は東京インターナショナルギフト・ショー春2016に出展できる。

 宗泉寺などには、写真アーティストの濱田まき子さん(ドイツ在住)が鋳金の重要無形文化財保持者(人間国宝)、大澤光民さん(高岡市)の作業風景を捉えた写真が飾られた。夜には、さまのこをイメージした紙照明などで通りがライトアップされ、宗泉寺で濱田さん、大澤さん、武山良三富山大芸術文化学部長によるフォーラムが開かれた。

 ▽金屋町楽市賞=中島ゆり恵(金沢市)、クレウマン・イングリッド(富山ガラス工房)▽審査員特別賞=島田英里子(東京都)、森裕一朗(三重県)


■バスツアーの80人、歴史や風情楽しむ
 高岡市の御旅屋賑わい創出実行委員会が主催する「高岡の魅力満載バスツアー」が19日行われ、約80人の参加者が同市内の観光名所などを巡り、歴史や文化の魅力を満喫した。北日本新聞社共催。

 参加者は、国史跡に指定された高岡古城公園を散策したり、今春にオープンした高岡御車山会館を見学したりした。国宝・瑞龍寺や重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)の山町筋も訪れた。

 山町筋と並ぶ重伝建地区で、高岡鋳物発祥の地の金屋町ではイベント「金屋町楽市inさまのこ」が行われており、参加者は千本格子と石畳の町並みに加え、工芸品の展示も楽しんだ。

 富山市稲代(大沢野)の宮成寿美さん(70)は「初めて訪れたが、風情があってすてき。来てよかった」と話していた。

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