浅井商店に入荷したマツタケ

浅井商店に入荷したマツタケ

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マツタケ保護へ取り締まり強化 豊丘村、鑑札料上げ見回り増やす

信濃毎日新聞(2015年9月25日)

 マツタケの収穫が最盛期を迎えている豊丘村が、マツタケなどキノコの不法採取防止のため村有林に入るのに許可証の購入が必要な「入山鑑札制度」に基づいて違反者の取り締まりを強化している。不法に侵入したとみられる事例が後を絶たないためで、村は特産品の保護に神経をとがらせる。村は「マナーを守ったキノコ採りをしてほしい」と呼び掛けている。

 同村が鑑札制度を導入したのは20年以上前のことだ。村から委嘱された監視員や村職員、飯田署員が見回りや検問。県外ナンバーや地元以外の車がシーズン中に山に入っているとの報告を踏まえた地元からの強い要望で、村は今年から鑑札料を1人5千円から7千円に上げた。増収分で見回りの回数を増やし、新たに入山禁止の看板を山の入り口の複数箇所に設置した。

 24日早朝には、村職員と監視員計3人が約1時間半かけて同村河野の村有林を車でパトロールした。入山許可車両証が掲示されていない駐車中の車のナンバーを撮影し、鑑札制度の存在を伝える注意書きを残した。

 豊丘村河野の浅井商店によると、今年は例年より約1週間早い3日にマツタケが入荷した。ここ数日は1日100キロ以上の入荷が続いており、代表の浅井一昭さん(45)は「豊作だった昨年よりもいいペース」。ただ、「マツタケの盗難に遭ったという話は毎日のように聞く。気持ちいいものではない」と話す。

 今年はマツタケの不法採取で頭を悩ませていた隣の松川町も豊丘村の取り組みを参考に鑑札制度を導入した。

 豊丘村は今後、11月10日のシーズン終了までに十数回見回りする予定。村産業建設課の牧野内良幸さん(39)は「マツタケは豊丘の最大の特産品。守るためにも(取り締まりに)力を入れていく必要がある」と力を込めた。

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