標高約2600メートルに織る錦―。中央アルプス千畳敷一帯が紅葉で彩られている。好天の29日は、ナナカマドの赤とダケカンバの黄、ハイマツの緑が青空と白い岩肌に映え、観光客の目を楽しませた。
ホテル千畳敷によると、今年はお盆過ぎから気温が低い日が続き、1日の寒暖差が少なくなったため、赤の色づき具合はやや弱めという。神戸市の荻野耕平さん(67)は「初めて来たが、とにかく感激」と盛んに写真を撮影。東京都世田谷区から訪れた猿川礼子さん(71)は「色がすっきりしている。360度、見渡すもの全てが美しい」と堪能していた。
紅葉は、千畳敷に通じる「駒ケ岳ロープウェイ」のしらび平駅(標高1662メートル)へと1カ月ほどかけて下っていくという。