標高1400メートルのナイトツアー会場に並ぶ天体望遠鏡=30日、阿智村のヘブンスそのはら

標高1400メートルのナイトツアー会場に並ぶ天体望遠鏡=30日、阿智村のヘブンスそのはら

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星空も振興もレンズの先に 阿智村と望遠鏡メーカーが協定

信濃毎日新聞(2015年10月1日)

 星空を生かした地域づくりに取り組んでいる下伊那郡阿智村で30日、村と天体望遠鏡などの光学機器メーカー「Vixen(ビクセン)」(埼玉県所沢市)が連携協定を結んだ。星空を眺めるナイトツアーが村内のスキー場「ヘブンスそのはら」で行われて4年目。星が見えづらい満月の夜も、同社の望遠鏡を使って月の観察を楽しんでもらう。

 星空をテーマとした観光地づくりや、住民が自然に触れる機会創出など5項目で連携する。現在、星空事業は村の「スタービレッジ阿智誘客促進協議会」(会長・熊谷秀樹村長)が担っており、本年度は満月の夜などにビクセンの望遠鏡40台を標高約1400メートルの会場に設置した。天体観測をするツアーを計10日間開き、3800人余が参加したという。望遠鏡は初心者も操作しやすく、月の表面や土星の輪を拡大して見られる。

 ビクセンの新妻和重社長は「レンズを通して多くの人に自然科学を楽しんでもらいたい思いと、村の地域振興がリンクした」とし、「少しの知識を身に着けるだけで星を見る面白さがぐんと広がる」とPRする。熊谷村長は締結式で「小さな村にとって企業が応援してくれるのは本当にありがたい。星の村として、訪れる人に自然の豊かさを感じてもらいたい」と述べた。

 10月3、4の両夜に、望遠鏡を使う今年最後のツアーを開く。通常のナイトツアーは17日まで。問い合わせはヘブンスそのはら(電話0265・44・2311)へ。

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