飯田市山本の七久里(ななくり)神社で3日夜、600年以上続くと言われる伝統の「裸祭り」があった。七つの集落から1人ずつ選ばれた若者たちが腰に太い縄を巻き、花火の火の粉を全身に浴びながら、勇壮に「桶(おけ)振り」を披露した。
午後7時ごろから集落ごとに住民たちが、参道から境内へと次々と到着。「オイサ、オイサ」といった威勢のよい掛け声が境内を包む中、花火から降り注ぐ火の粉をものともせず、若者が頭上で力強く桶を振った。
最後には、境内中央の筒花火「連合大三国」の下で7人の若者全員で桶振りを披露。境内は熱気に包まれ、最高潮を迎えた。
山本地区の集落「大明神」の桶振りに選ばれた会社員の大嶋雄貴さん(21)は、「大役を何とか最後までやり遂げたい」と強い意気込みで臨んでいた。