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飯田ロケ2作品、同時公開へ 「orange」「母と暮せば」

信濃毎日新聞(2015年11月20日)

 飯田市内で今年撮影された2本の映画「orange―オレンジ―」(橋本光二郎監督)と「母と暮(くら)せば」(山田洋次監督)が12月12日から、市内の映画館で同時公開される。座光寺の旧飯田工業高校と山本の旧山本中学校杵原(きねはら)校舎(杵原学校)で撮影し、住民も裏方で支えた。撮影受け入れは地域のPRも兼ねており、「オレンジ」の撮影を誘致した飯田観光協会は「地元でロケをした作品のダブル公開は飯田で今までにない」と、年末年始に向けた盛り上がりを期待している。

 「オレンジ」は、松本市を舞台とした青春漫画の実写化。主演の高校生の男女が通う高校に、2013年3月で統廃合のため閉校した旧飯田工高が選ばれた。9、10月に撮影。初日の9月1日には「焼き肉の街」をPRしようとみなみ信州農協養豚青年部の生産者3人が、地元のSPF(特定病原菌不在)豚を使った焼き肉丼「豚の力飯」約130人分を出演者とスタッフに提供した。主演の土屋太鳳(たお)さんは、その模様をブログ(日記風サイト)で紹介。この日は地元産ブドウの差し入れもあった。

 「母と暮せば」は長崎県が舞台だが、山田洋次監督が映画「母べえ」に続いて杵原学校をロケ地に選んだ。山田監督は4月に同校の「名誉校長」にも就任。5月の撮影日に豚汁などを振る舞った住民グループ「杵原学校応援団」の代表、井上征雄さん(76)は「山本地区を知ってもらえる機会。木造校舎は、自分たちの世代が小さい頃を重ね合わせられることが、人気の背景ではないか」と話す。

 「オレンジ」は飯田市銀座5のトキワ劇場、「母と暮せば」は同市中央通り1のセンゲキシネマズで一定期間上映される。

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