天竜川で川下り舟を運航する「天竜舟下り」(長野県飯田市松尾新井)と「天龍ライン遊舟」(同市龍江)は1日、舟にこたつを据えて川を下る冬の風物詩「暖房こたつ舟」、「こたつ舟」をそれぞれ始めた。初日は両業者合わせて関東や関西、台湾などから計約100人が訪れ、ぽかぽかの船内で波の揺れや景色を楽しんだ。
天竜舟下りの「暖房こたつ舟」は、船上を透明のアクリル板で囲い、船内に細長いこたつを設置した全長約12メートルの木造の舟で、こたつの熱源は豆炭あんかを使用。午後3時の便では東京のバスツアーで訪れた約20人が、約6キロの「舟旅」を満喫した。千葉県君津市から妻と2人で訪れた森田泰次さん(68)は「(豆炭あんかは)世代的にも懐かしくていい記念になりました」と笑顔だった。
船頭の佐々木直也さん(37)は「この時季は朝霧で覆われた景色が幻想的。季節によって変わるさまざまな風景をあったかい舟で楽しんでほしい」と話していた。
両業者ともに運航は来年2月末まで。