芸者の動きを見て炭坑節を体験する米国人プロスキーヤー(左)

芸者の動きを見て炭坑節を体験する米国人プロスキーヤー(左)

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戸倉上山田温泉で芸者文化楽しんで 米国から取材招きアピール

信濃毎日新聞(2016年1月30日)

 千曲市戸倉上山田温泉の宿泊業者が、冬季の外国人スキー客の誘客に向けた取り組みを強めている。日本国内に長期滞在する傾向がある外国人客に、同温泉にも足を延ばしてもらう狙いだ。28日夜、写真家ら米国から訪れた4人を招き、同温泉街の旅館で芸者文化を取材してもらった。

 米国人写真家らは、白馬村、山ノ内町志賀高原、野沢温泉村と、新潟県妙高市の妙高高原の宿泊業者らでつくる「長野―新潟スノーリゾートアライアンス実行委員会」が招いた。実行委事務局の信州・県観光協会によると、オーストラリアが夏休みになることなどから12月末〜2月初旬は、外国人客に対応できる白馬村などの宿泊施設は満員になってしまうという。

 外国人客は1〜2週間の長期滞在をする例が多い。実行委は、長期滞在中の週末などに戸倉上山田温泉などへ短期ツアーをすれば、スキー場の宿泊施設は国内客も受け入れられると想定。スキー場がない観光地のにぎわいにもつながり、外国人客の楽しみも増えると考えている。

 米国人写真家やプロスキーヤー4人は、21日から妙高高原や野沢温泉村のスキー場で観光宣伝に使う写真撮影をしている。この日は、戸倉上山田温泉で芸者3人が踊りや三味線を披露。4人はその様子を写真撮影し、炭坑節の踊りやお座敷遊びを体験した。

 プロスキーヤーのケーシー・ディーンさん(31)は「自分の国でもスキーはできるが、芸者ショーは見られない。日本文化に触れたい人は多い」と話す。スキー場から比較的近いことも利点とした。

 撮影した写真は長野―新潟スノーリゾートアライアンスのホームページやパンフレットなどで使う予定。戸倉上山田温泉旅館組合連合会事業委員長の武井功さん(53)は「これを機に、交通の便が良い戸倉上山田温泉を拠点に、スキー場や東京に足を運ぶようになればいい」と期待していた。

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