京福バス（本社福井市）は２７日から、福井市のＪＲ福井駅西口交通広場のバスターミナルの供用開始に合わせ、同駅から８００メートル圏内の運賃を、これまでの２００円から１００円にするワンコイン制を導入する。荒天時などに手軽に活用してもらうのが狙い。２２日には、同社と市の担当者が圏内の仁愛女子高を訪れ利用を呼び掛けた。

　同社によると８００メートル圏内で乗り降りする利用者は、ほとんどいないのが現状。ワンコイン制にすることで荒天時の利用増のほか、周辺のホテルや繁華街・通称片町に移動する利用者の掘り起こしを図る。

　同校には、同社の矢部良智部長、市地域交通課の斧宣幸主事ら４人が訪問。矢部部長が「雨や雪が降ったとき、気軽に利用してもらえれば」と話し、チラシ１５００部と新しい時刻表を奥出雅文教諭に手渡した。奥出教諭は「足場の悪い冬場や下校時の暗くなった時に、生徒の移動手段が増える」と歓迎していた。

　同校には約１２００人の生徒がおり、本年度は２５０人超がＪＲ福井駅を登下校に利用。えちぜん鉄道や福井鉄道の利用者を含めると約４５０人となるが、ほとんどがバスを利用せず徒歩で通学している。この日は圏内の官公庁も訪れ、利用を呼び掛けた。

　８００メートル圏内には１７のバス停があり、チケットは１１枚つづりで千円。問い合わせは京福バス＝電話０７７６（５７）７７００。