未来の北陸新幹線南越駅周辺などを舞台にした巨大ジオラマに見入る来場者=25日、福井県越前市生涯学習センター

未来の北陸新幹線南越駅周辺などを舞台にした巨大ジオラマに見入る来場者=25日、福井県越前市生涯学習センター

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巨大鉄道ジオラマを展示 越前市、街並みを緻密に

福井新聞(2016年3月26日)

 福井県越前市の未来と過去の街並みを舞台にした「春休み 鉄道ジオラマ展」が25日、越前市生涯学習センターで始まった。緻密に作り込んだ建物や樹木の間を模型車両が走り抜ける巨大なジオラマを展示。出発式に訪れた園児からは「本物みたい」と歓声が上がった。展示は31日まで。

 製作したのは同市村国3丁目の須崎英継さん(66)。「鉄道の町」の旧今庄町で生まれ育ち、機械設計の仕事を定年退職後、鉄道ジオラマの製作を始めた。

 今回は、昭和40年代の武生駅周辺と、須崎さんがイメージする北陸新幹線南越駅周辺の街をつなぎ合わせて展示した。実際の約150分の1、全長約9メートル、幅約1・5メートルの大作。

 南越駅周辺のジオラマは、昨年12月から3カ月かけて製作した新作。10年後の理想の街を想像し、ネオンが光る建物や高層ビルのほか、「自然を大切にする街であってほしい」との思いで地熱発電や太陽光発電の設備も配した。

 2年半ほど前に作った武生駅周辺のものには、たけふ菊人形の会場となる公園や小学校などを配置。公園の観覧車の窓には、縮小した友人らの顔写真を貼るなど細部にまでこだわった。須崎さんは「この街での自分の生活や、理想の未来の街を思い浮かべながら楽しんでほしい」と話していた。

 この日の出発式には、同市のなにわ保育園の園児25人が参加。福井鉄道の元運転士岸本岑生(みねお)さん=同市錦町=の「出発進行」の号令に合わせて園児が笛を吹くと、特急サンダーバードや北陸新幹線の「かがやき」、蒸気機関車(SL)など5本の模型車両が走り出した。

 「ガタンゴトン」「ポッポー」と音を立てて走り抜ける車両に子どもたちは大興奮。相馬悠希ちゃん(6)は「北陸新幹線を見られて楽しかった。本物みたいでかっこいい」と笑顔だった。

 会場には県内を走った主要車両の模型130両も展示。ジオラマを走る車両は日によって取り換える。27日午前11時、午後3時から同センター職員が鉄道に関する紙芝居の読み聞かせを行う。同展は午前9時〜午後5時。入場無料。

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