高岡銅器の新旧の名工が手掛けた逸品や茶釜を展示販売する「高陵金寿堂」が27日、高岡市金屋町にオープンする。空き家になっていた明治期の町家を改修した店舗兼住宅となっており、運営する竹中靖治さん(46)は「先人の技は現代でも再現が難しく、古き良き高岡銅器の魅力を知ってほしい」と話している。
竹中さんは問屋業の高岡銅器(高岡市美幸町)の常務。父の同社社長、勝治さん(71)が長年収集してきた作品を中心に展示する。
国指定重要無形文化財保持者(人間国宝)の2代須賀松園さん(故人)の香炉や、金森映井智さん(同)の花器などのほか、高岡銅器伝統工芸士会に所属する現役作家の作品も並べる。茶釜は幅広い価格帯の約50点をそろえる。
金屋町は高岡鋳物の発祥地で、店は重要伝統的建造物群保存地区にあり石畳の通りに面している。竹中さんが町家を買い取り、昨年春から改修してきた。1965年ごろに取り壊され、駐車場になっていた町家の正面部分も復元した。
営業時間は午前9時~午後5時。水曜定休。問い合わせは高岡銅器展示館、電話0766(63)5556。