5月3日に御柱祭の里曳きを控え、観覧用のやぐら設置などの作業が進んでいる諏訪大社上社本宮の参道=28日、諏訪市

5月3日に御柱祭の里曳きを控え、観覧用のやぐら設置などの作業が進んでいる諏訪大社上社本宮の参道=28日、諏訪市

 29日から最大10連休となる大型連休が始まる。7年目に1度の諏訪大社御柱祭で後半の見せ場となる上社里曳(び)きが5月3〜5日に控える諏訪地方、NHK大河ドラマ「真田丸」の放送で盛り上がる上田市など、今年は例年にない入り込みが予想され、関係者は28日、観光客らのもてなしに向け準備に追われた。長野地方気象台によると、連休期間中は晴れの日が多く、おおむね行楽日和になる見通しだ。

 御柱祭の里曳きが行われる諏訪大社本宮(諏訪市)、前宮(茅野市)の境内周辺や曳行(えいこう)路沿いでは、観覧用桟敷席や仮設トイレの設置が進む。近隣の店舗も特別メニューを用意したり、商品の在庫を増やしたり。本宮の参道脇で喫茶店を営む仲学さん(41)は「人出が予想できず、飲み物や食べ物をどのくらい用意すればいいか、悩みどころ。氏子も観光客もみんなが楽しめる祭りに」と話した。

 「真田丸」の撮影に使った衣装やセットを紹介する上田市の上田城跡公園内の「信州上田真田丸大河ドラマ館」。1月の開館以来、来館者数を伸ばしており、今月20日には20万人を突破した。小道具や衣装などを展示に追加し29日から公開予定で、市は「連休中は個人客も呼び込み、さらに盛り上げたい」と期待する。

 北陸新幹線(長野経由)金沢延伸による飯山駅開業から2年目を迎えた飯山市。市内の菜の花公園では約800万本の花が例年より2週間ほど早く開花。5月3〜5日の「いいやま菜の花まつり」では、花が色あせないか心配する声もあり、花を管理する「菜の花さかせるかい」の大平孝之会長(47)は「野だてや餅つきなどのイベントも楽しんでもらえれば」と話す。

 県内の山岳には多くの登山者の入山が見込まれる。県警や各地区の山岳遭難防止対策協会は、北アルプスや八ケ岳など約30カ所に登山指導所を開設し、登山者から装備の相談などを受ける。

 北アルプス涸沢の山小屋「涸沢ヒュッテ」は、大型連休中の宿泊者を例年並みの800人ほどと見込む。今冬は例年になく雪が少なく、支配人の小林剛さん(52)は「登山道は雪の下が空洞になっている場所もある」と注意を呼び掛けている。

 長野地方気象台によると、29日午後から一時的に冬型の気圧配置になり、県内北部の山沿いでは雪が降る所も。5月4日は一時雨と見込むが、ほかの日で大きな崩れはない見込み。

 JR東日本長野支社は、北陸新幹線、中央東線の特急あずさ、中央西線の特急しなのはそれぞれ29日と5月3日が入り込みのピークと見ている。

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