佐渡市相川地区の飲食店有志が、佐渡金銀山の世界遺産登録を支援していこうと、オリジナルメニューを作った。各店が趣向を凝らし、金や金銀山の遺跡をイメージした定食やつまみ、スイーツなどを開発。6月3日から一斉に提供する。
オリジナルメニューは、今年2月に結成した「佐渡相川のG級グルメ会」に加盟する8店舗が開発した。Gは金を表す「Gold」の頭文字から取った。
佐渡市地域おこし協力隊で、商店街活性化などを担当する太粟崇文さん(39)が、世界遺産登録を「食」から応援するため、新たな相川名物を作ることを提案。加盟店舗が約1カ月かけて開発に取り組んだ。
メニューには佐渡産の材料を1品入れることを条件に、可能な限り地場産食材の使用にこだわった。
食堂「持田家」=相川一町目=のメニューは「金山の宝船定食」(1500円)。佐渡産を中心とした刺身の舟盛りに、「道遊の割戸」を模して卵焼きを盛り付けた。店主の持田敦子さん(49)は「金山を見た人をまちに呼び込みたい」と意気込む。
自家栽培のそばに加え、いなりで鉱石を運んだトロッコを、デザートのコーヒーゼリーで金鉱石を表現したのは、レストラン「與左エ門(よざえもん)」=相川新五郎町=。「金山発掘ものがたり」(1500円)として提供する店主の川嶋大地さん(31)は「観光の思い出に残るように見て楽しめるメニューを作った」と狙いを語る。
他の店舗では、金の延べ棒をイメージし、だし巻き卵を考案するなどユニークなメニューが並ぶ。
G級グルメ会代表で、食堂「竹屋」=相川一町目=の店主石見光男さん(74)は「連携して盛り上げ、今後は参加する店舗を増やしたい」と話す。
同会ではメニューなどを掲載したパンフレットを7500部製作し、6月2日以降に島内各所に設置する。問い合わせは竹屋、0259(74)3328。