江戸時代末期の町家で開かれた「ふくい落語道中」=19日、福井県若狭町熊川の熊川宿

江戸時代末期の町家で開かれた「ふくい落語道中」=19日、福井県若狭町熊川の熊川宿

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宿場町で落語、笑い声響く 若狭町皮切り、3市町巡演

福井新聞(2016年6月20日)

 宿場町や港町として栄えた若狭、南越前、坂井の3市町を巡演する「ふくい落語道中」は19日、福井県若狭町熊川の熊川宿を皮切りに始まった。江戸時代末期に建てられた町家の中でアマチュア落語家が、熊川の名所や歴史を盛り込んだ創作落語などを披露し、観客を楽しませた。

 「落語を通じて、福井の魅力を伝えたい」と、おおい町の愛好家でつくる「名田庄落語を楽しむ会」の中野英二会長(60)が3年前から計画を進めてきた。県内外のアマチュア落語家でつくる「落語月の会」や3市町の住民らの協力を得て実現した。

 熊川宿内にある旧逸見勘兵衛家の座敷には、高座が設けられ、月の会のメンバー3人が出演。最初に高座に上がった瓢家萬月(ひさごやまんげつ)さんは、鯖街道と熊川宿を舞台にした創作落語を披露した。

 2人の男が大阪から越前・吉崎参りへ行く道中の話。小浜から京へひと塩したサバを運んだ鯖街道の歴史などが散りばめられた。最後は、サバを絡めた"落ち"をつけ、約20人の観客の笑いを誘った。

 中野さんは「みんなの協力があって、ようやく実現できた。来年以降も続けていけたらいい」と笑みをこぼしていた。7月9日は、南越前町今庄の今庄宿(旧旅籠・若狭屋)で午後1時から、坂井市三国町北本町4丁目の三國湊座で同6時半から開かれる。ともに当日券で入場できる。

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